夢を諦めた借金持ちから投資家&狩猟ハンターへ。野心がなくてもナリアガれる。
独立して、どのような滑り出しだったのですか?
長山さん:
いや〜…そっからっすよね(笑)
倒産した会社があったじゃないですか。
あの時はすでに会社の僕の部下がかなりいて、みんなそれぞれの転職先があって、その中で僕は最終的には独立みたいな形を選んで。
最初の2、3年になっても、社長は真似事だったと思うんすよ。
だから収支とかも全然考えずに人を引き入れちゃったりとか、全然大して売り上げ立ってないのに『なんとかなるだろう』みたいなところでやってて。
最初の2、3年は結構きつかったっすね(笑)
ナリアガリインタビュアー:
2~3年は赤だったんですか?黒でしたか?
長山さん:
赤…黒…くらい?行ったり来たりだなぁ。
とんでもない赤ではなかったんですけど、寝ずにやってプラマイゼロじゃんって感じでしたね…。
と、いう状態がしばらく続いてたんですけど、起業した会社の方向性をEC事業者ではなくてECの支援業に転換したんですすね。コンサルティング的な。
このままではだめだと考えまして、なりふり構わず誰かの真似事やっててもしょうがないし、かつ、自分でしかできないことを強みとしてやっていく必要があるんだと感じまして。
社長として広告塔で表にどんどん出て、広告費をそれで稼ぐくらいの考えが必要だよなって考えまして。
先程の話で、僕バンドやってたじゃないですか。
ナリアガリインタビュアー:
その時も続け続けてたんですね。
長山さん:
趣味で続けてました。完全に趣味でやってたから。
でも、なんかバンドマンってね、目立つってことに対してはやたら耐性があるんすよね。
免疫というか。まあそういう仕事っていうか。
ライブの集客もそうなんですけど、ある程度バンドでやってた活動をそのまま自分の会社に当てはめたら、いろんなことが好転し始めたんですよね。
それまでは僕もちゃんと、きちっとスーツ着てたし。
なんかちゃんとしてたんだと思うんですけど、ちょっとどっかで吹っ切れたのかで、メタルが好きだから、メタルの要素バンバン出してったりとか(笑)
そういうことやったら、色々好転し始めて、目立つようにもなってですね(笑)
で、その頃に僕に出資くれた方に対しての株の大半を買い戻す。と、いうか最初僕お金出してないから(笑)
僕が取得する形というのが正しいですね。
その方には当然恩義もありますから、どの位だろうな。2割位かな。
10%位は持って頂いて、どこかの段階で、バイアウトする、イクジットする時のために持っといてもらいたいっていうこともお伝えし、筋を通しつつ関係性は続けさせて頂いております。
ナリアガリインタビュアー:
その時、既にバイアウト想定してたんですか?
長山さん:
あ、迷ってました!
その頃は上場かバイアウトまで…どっちか迷ってました。
その2択しか考えないっていう風に決めました。
ナリアガリインタビュアー:
出口は決めてたんですね!
長山さん:
その頃に決めたっていう感じです。
その前までは『出口って何?』位だった(笑)
ナリアガリインタビュアー:
なるほど(笑)
例えば100億にするとか、1000億にするとか。
そういうビジョンはどうでしたか?
長山さん:
ビジョン!そうっすね、その頃のビジョンは、年商で25億を想定してたんですよ。
目標値として。
その頃になったら「バイアウト」か「イグジット」のどちらの選択肢も射程圏には、まぁ入るんじゃないかっていうのは、当時のオーナーというか、出資してくてたパン屋さんのオーナーと話をしてて。
そこを目指そうぜ!ってなった感じですね。
なので、数値化すると目標は年商25億でしたね。
それで、自分の覚悟としても『そうしていきたいから株を持たせてほしい』っていう話で先程のような株主構成比を持ってもらって、そこから頑張りましたね!
そこからまた、寝ない日も増えゴリゴリやってきまして。
このあたりからは、努力と比例した成長曲線だった気がしますね。
ナリアガリインタビュアー:
で、そこから何期目で何億位に成長したんですか?
長山さん:
最終的なピークは、 8億、9億は行ってないかな位かな…。
ナリアガリインタビュアー:
株主の方との出口を決めて、ゴリゴリと推進し、8億までいかれて。
イグジットのきっかけ(会社売却)って何だったんでしょう?
長山さん:
それがね、その8億、9億位行っていた頃にいわゆる「M&Aの仲介」の連絡ってたまにあるじゃないですか。
営業だと思うんですけど。
そういう営業は当時からも結構来てはいたんですけど、ある会社が、今考えればすごい営業手法だとは思うんですけど、わざわざ和紙に筆で書いた果たし状みたいなのが届いて(笑)
営業のDMが来て、『御社を買いたい』っていう会社がありますって。
でもそれだって、どうせ営業だろうなと思ってたんですよ。
『じゃあいいですよ』って言ったら、買い先を探すんでしょうとは思ってたんですけど、なんか面白かったし、そういう体裁だったのが(笑)
で、『本当に買いたいって言ったとこあるんすか?』みたいに聞いたら、それが本当にあったんすよ(笑)
ナリアガリインタビュアー:
もうピンポイントでですか?
後から買い先探したとかじゃなくて?
長山さん:
じゃなくて!それももう言っちゃえば、ラ〇〇〇プグループだったんですよ、当時の。
ラ〇〇〇プが買いまくってた時期あったじゃないですか。
でもラ〇〇〇プって元々健○コーポレーションっていう名前で、そこはECで健康食品系で一気にスケールしたんですけど、そこの社長さんは、僕が書いた書籍もなんか買ってくれてて、以前からちょっと交流があったんですよ。
僕がネットショップを創業して、3年目か4年目位だったかな。
その頃に、僕がセミナーやってた時も、○戸社長が来られてて『○戸さんとこか』って思って。
それなら全然ありだな〜と考えた時に、当初の目標の年商25億ってのとはちょっと違うけど、僕は○戸さんは信頼をおける方だと思ってたし、それもありなのかなと。
ちょっと予定とは違うけど。っていうのを考え出したら、イグジットの時期も早めちゃおうか。みたいに考え出したんですよね。
ナリアガリインタビュアー:
ラ〇〇〇プグループ!!!○戸社長!!!凄いですね(笑)
それがおいくつぐらいで、何期目の時でしたっけ?
長山さん:
38歳〜39歳位で、期としては9期目、10期目…その位だったかな。
僕は当時、8割位株持ちで、残りの株を持つパン屋のオーナーに、『こういう話あるんすよね』って言ったら、その人も本当にすごい人格者で、今も凄いと思うんですけど、『それは長山さんが今後やりたい人生をどう決めるかの話だから、好きにしなよ!』って言ってくださって。
シンプルに好きにしたらっていう話で、 そうだよな。人生考えた時に、子ども生まれてからそれまでほぼ仕事で、家庭、子どもに全然なんもしてないよなって思いまして。
そこで振り返ったのは、結局自分が幼少期の頃に親が忙しいなって思ってたので、『結局自分も同じじゃね?』って考えたんですよね。
結局こうなってるよなって思ったし、子育ての時間て短いじゃないですか。
僕もそうだったけど、やっぱり中学校ぐらいになったら親父うぜえなみたいなって思ってたし、じゃあ中学校ぐらいまでの時間って本当…数年だよな…って。
自分の本当に欲しいものって何なのか改めて考えて。家族と子供が大きくなるまでの時間を過ごす、この自由を得ることだと思ったんですね。
じゃあ『今だな』って。そういう結論に至りました!
なので、じゃあもうこれ売ろうと。今すぐ売っちまおうっていうジャッジをして。細かい話ですけど、どこに売るのかの話で、最終的にはラ〇〇〇プ以上に高値をつけてくれた会社が現れて、その企業に売却しました。
ナリアガリインタビュアー:
年齢にして38歳〜39歳。起業して9期目の時にも売却を決断されたんですね!