夢を諦めた借金持ちから投資家&狩猟ハンターへ。野心がなくてもナリアガれる。
どのくらい売上の拡大を実現されたんですか?
長山さん:
最初の頃は1億とか全然いってなかったかな。
最終的には4億ぐらい行ってたと思うんですよね。
ナリアガリインタビュアー:
その時で、部下は何人ぐらいの組織になってたんですか?
長山さん:
会社全体の数で言うと10名位で、パートさんとか入れたら15名位の組織になってましたね。
その時って本当に僕は冒頭の通り「販売のデジタル化」っていうことに興味があったから、その時点でもまだ経営に興味もなかったし、売れれば嬉しかったっていう。
ただそれだけで。
だからね、なんかちょっと釣りの感覚に似てたんすよ。
例えばこの辺に魚がいるかなって思って、こういう仕掛けを作って、こういう餌をやったら釣れるんじゃないか!みたいなことをひたすら繰り返しやってて。だから経営とは全然違う仕事をしてました。
ナリアガリインタビュアー:
その時もまだ「起業思考」みたいなものはなかったんですか?
長山さん:
全然なかったね!(笑)
ナリアガリインタビュアー:
その時は、何歳くらいになってましたか。
長山さん:
28歳でしたね。
それで会社大きくなったし、人も増えてってなんとなく感覚的には『これ順調なんだろうな』と思ってたんですけど、 ある日会社に出社したら【会社が倒産しました】ってなってて。(笑)
なんかドラマで見たことある、ある!みたいな光景が広がっててさ。(笑)
リアルに経験しちゃったのよ。(笑)
ナリアガリインタビュアー:
えぇぇぇぇ!!(笑)
出社したら会社が倒産!!!理由は何だったんですか?
長山さん:
いわゆる黒字倒産でした。
その社長さんもだいぶどんぶり勘定だったんでしょうね。
いろんな支払いとか、ちゃんとやんなきゃいけないのを後回しにしてて。
売上はしっかりあるのに税金のこと全く考えてなかったりとか、なんかいろんなのがあって、結果そうなりました。
当時の状態から考えたら人も入れすぎてたんじゃないかなぁーとか考えることは色々あります。
当時の社長もその時は相当悩んだ上での結論だったと思うんですけどね。
僕からしたらね、出社したら張り紙が貼ってあって『まじか!』みたいな状態で、それきつかったわー。(笑)
その時、僕も結婚してたからさ。
結婚してて、子どもが生まれたばかりだったからさ。
倒産した時は何歳の頃で、どんな心境でしたか?
長山さん:
倒産が…31歳とかかな。
ナリアガリインタビュアー:
なるほど…。
因みに、まだその時も独立は考えてはいなかったですか?
長山さん:
考えてない!
考えてなかったし、31歳で子どもが3ヶ月目ぐらいで、出社して倒産しますってなって。
『あ、やばい』ってなって。
奥さんには言えなかったっすね。(笑)
ナリアガリインタビュアー:
なるほど…。それはきつい!
長山さん:
奥さんにも言った方がいいのは分かってるけど、言えなくて…。
翌日もう出社したフリして。
これもドラマでよくあるやつ。(笑)
とりあえずスーツ着て家は出るけど、公園のブランコで過ごすみたいな。
多分ね2日間ぐらいやった気がする。(笑)
ナリアガリインタビュアー:
その時って年収いくら位だったんですか。
長山さん:
その時はねー…、月の報酬で30万‥多分額面で32.33万だったかな。
それでブランコ乗りながらどうしようかって。
で、転職活動するしかないよねってなって、奥さんにも事情を説明してそこから転職活動したんですよ。
それが31歳ですね。
それで、これは僕も想像してなかったんですけど、黒字倒産しちゃったとはいえ、当時の楽天のお店とかインターネット界隈ではそれなりに売れてる有名店になってたんですよ。
なので転職活動すると『あそこの店の人ですか』みたいな感じで大体内定もらえてたんですよね。(笑)
是非!是非!みたいな話になって。
で、そこからは全然想定外だったんですけど、ある会社に面接行った時に『長山さんはもう勤めるんじゃなくて、 なんか会社起こした方がいいんじゃねえか』って言ってくれて。
『俺が金出すよ!』ってなんか突然マネーの虎みたいになったんですよ(笑)
今で言うと令和の虎か!
ナリアガリインタビュアー:
リアルマネーの虎(笑)
長山さん:
それも全然思ってなかった反応だったし、『やってみない?1000万出す!』って言って、今考えたらその人すげえなと思うんすけど。
今もね、その人とお付き合いずっとあるし。
僕的にもそういうことをしたいなっていうのが今はあるんですよ。
今度は逆に僕が違う方にやるべき時なんだろうなとは思うんですけど。
いきなりマネーの虎を。(笑)
でも、そういう方が本当に現れてくれて、僕はそこで初めて「起業」という考えと、あと実際に「起業をした」っていうね。
すごい高い志があっての起業ではなくて、生きるための方法論・結果論として、資金調達が結果できてしまったっていう、そういう【ナリアガリ】です。(笑)
ナリアガリインタビュアー:
その社長さんって、その時おいくつぐらいだったんですか?
長山さん:
僕の10個上なんで、当時41くらいですかね。
その人パン屋さんやってるんですよ。
凄く有名店で!
僕はそのパン屋のECの採用面接に行ったら、そういう感じの話になって。
そういうナリアガリストーリーだから、なんかちょっとわらしべ長者的なところがありますね。
ナリアガリインタビュアー:
確かにリアルわらしべ長者ですね!
ちなみに株を売却されたと思うんですけど、株はどっちが持ってたんですか?
長山さん:
最終的には僕が全株です。
ただ、その時点では僕はそういう意味で雇われたというか、社長開始は雇われ社長としてになっちゃったんですね。
でも、なんかそこで振り返ったら、親父が会社経営やってたって言ったじゃないですか。
色々ありながらもなんだかんだで母の職業を意識して塾もやったってこともあったし、会社の経営ってこともやっぱり頭の中にあって。
それでも、その話いただいた時にしばらく迷ったんすよ。
そういうこともなんか思い出したし。
でも、逆にこのあと人生で仮に自分が起業しようとするかもしれないし、だとしたら、今の条件ってめちゃくちゃありがたい条件なんだろうなっていうので考えて。
その当時、そもそも僕の中に「株」という概念もあんまりなかったんですけど、でもなんか別にそれは知らなくていいと言うか。
そもそも社長業ということを経験できるってことのタイミングというか、環境自体がすごい良いチャンスなんじゃないかなと思って。
それで最初は一切株持たずにやらさせてもらったっていう経緯がありましたね。