元祖元ヤンインターン!農業界に革命を起こす!元暴走族チーム鉈出殺殺(ナタデココ)総長!
「起業」っていうのは最初から意識されてたのでしょうか。
田中社長:
全然してないです。
僕はそのまま父の経営する仲卸なんかしないって思ってて。
なんか普通にボケ〜っと仕事して、一生終えていくんだろう位の感じに思ってて。
やっぱ、どんどんその生産物で、顔が見えたりとか、生産者が直接届けてますみたいな、市場を通さないような仕組みをお客さんが求めてるんだけど、意外とそういうのがまだない頃で。
自分がその中に入り込んで、生産者と直接対話して、商品をもたらしてもらうっていうスタイルを作らなきゃいけないなと思って。
販売先の営業開拓と産地営業開発で、産地から商品を引っ張るための開発っていうのを両方やっていました。
九州も行ってたし、外国のその生産法人とかいろんな生産者を見てたら、だんだん(仲卸も)やりたくなってきちゃって。
ベジブルファームは2012年に立ち上げたんすけど、多分すね、もっともっと前からそういう風にやりたいなと思ってたんだと思います。
だけど、実際ベジフルファームという農業生産法人でやると言った時に、やっぱ会社だから、ただ農業がこれからやばいからやっていくだけじゃなくて、利益上げなきゃダメじゃんって思ってて。
そういう観点で、今度は逆にその生産者たちを見た時に『これ利益上がんないっしょ!』ってずっと思っちゃってたんです。
ずっと思ってて、それが続いてたんですけど、ある時に今うちで主力の小松菜の原型になった生産者の方と知り合って、それがすごいシステマチックでやられてて。
『うわすげえ!こんな生産者いるんだ』みたいな感じになりました。
あれを見てたら『やっぱ明らかに儲かってんな、じゃあ利益も上がるんだ』って感じになって。
じゃあなおさらやってみたいって話になって、やってみたのがスタートですかね。
形的には社内ベンチャーみたいな感じです。
ナリアガリインタビュアー:
そうなんですね!
1つのキーになったのが2011から2012で、2011年に役員・取締役部長をやられて、その後に色々と産地を見て回られて、その課題に気づかれて。
ご自身でやりたいっていう形になって、その翌年にはもう社内ベンチャー的にベジフルファームからスタートという感じですかね?
田中社長:
そうですね。
やりたいなとはその3、4年位前から頭の中でぼんやり考えてました。
ナリアガリインタビュアー:
なるほど。
出世やベジフルファームを設立した日のご年齢は?
田中社長:
32歳位だったと思います。
ベジフルファームを作ったのが、33歳位だと思いますね。
今、自分44歳なんで。
ナリアガリインタビュアー:
その時点でかなりもう叩き上がってるというか、ナリアガっているように感じますけど、ベジフルファームさんでサメの養殖とかメタル小松だとか、結構尖ったことやられていらっしゃるじゃないですか?
サメの養殖とかはどういった経緯で始まるんですか?
田中社長:
サメの養殖自体も面白いと思ったんすけど、アクアポニックスっていう仕組みがあってこれはどういう仕組みかというと、サメの養殖をすると水が汚れるじゃないですか。
例えば、金魚の水槽を見てもらえばわかると思うんですけど。
水が汚れるのってロカソンみたいなとこに行ってロ過する仕組みじゃないですか。
じゃあ、ろ過してるものって何なんだっていうと、うんことおしっこが出たりとかして…要は「窒素」と「リン酸」がほとんどらしいんですよ。
この濃度がある一定以上超えると、魚って死んじゃうらしいんですよね。
その窒素とリン酸って何かって言ったら、実は野菜を作るための肥料の原料なんですよ。
アクアポニックスっていう水耕栽培は今どうだかわかんないっすけどヨーロッパじゃ結構流行ってるみたいで。
この仕組みを使うと野菜も作れるんだって話になって、じゃあ、自分たちの養殖業で肥料を作って、それで野菜を作るってことやってみようか!と、いう感じになりました。
あくまで僕の考え方は「野菜を作る」ってところ外したくなかったんで、要は僕にとってはそのチョウザメが「肥料製造」っていうイメージですね。
ナリアガリインタビュアー:
サメの卸し先というか販売先はあるんですか?
田中社長:
あ、えっとね、結局はやっぱり僕、野菜の業界で育っちゃったのもあって野菜だったんで、正直魚の売り方がさっぱり分かんなかったんですよ(笑)
まして当初は東京オリンピックまでにキャビアを作ろう!って話でスタートしたんですけど、キャビア卵を持ってるかすらも分からないんですよ(笑)
これ、ダメじゃないって話なってサメの個体も売っちゃいました。
ただ約6、7年育ってたんですけど、最初は稚業だったのもすごく大きい魚になって。
中には1メートル超える大きさまで育ったサメもいたんですけど、途中で死んじゃったりとかいろんなことしながら、最終的に生き残ったのを売っぱらったんですよ。
僕が買った稚魚を買ったところに売ったんですけど、買い取り価格を見てみたら、6年間ぐらいの餌代とかを入れてもチャラぐらいになったんですよね。
だからまぁいい経験したかな、ぐらいな感じで思ってます。もう売っちゃったんで、サメの養殖はやってないんですけど。
ナリアガリインタビュアー:
あ、今やられてないんですね!(笑)